色弱だからどうよ

たまにはDebian以外の話題を。
オレは赤緑色弱で、赤と緑の見分けがつきづらい。かといって、私生活上ほとんど支障がない。過去困ったのは、黒板に赤チョークで書かれた文字が見づらかったってーのと、自動車免許を取得する際の色判別ができず、試験すら受けられないままとんぼ返りさせられたことくらい(次の日に勘を頼りに突破。そのときも赤と緑は間違えたが)。
私生活ではそんなもんだったが、仕事となるとそうもいかない。情報処理の専門学校を卒業して最初に就いた仕事がDTPオペレータ。基本的には客先指定のレイアウトを組み、指定の文字を流し込んで指定の色付け(CMYKのパーセンテージを指定してくる)をするだけだったのであまり苦労しなかったが、一度だけ印刷物を持ってきて「ここの色でお願いします」とかそんな仕事をやった時は参った。なんたって色がわからん。会社には色弱ってことを言ってなかった(聞かれなかったってのもある)ので誰にも相談できず、スキャナで読み込んでスポイトツールで色を調べて…ってことを延々繰り返して突破した。
結局2年程で転職したが、次の仕事はさらに印刷現場に近いCTPオペレータ。こちらはPS(PostScript)データをFACILISってソフトで面付けして、それをRIPしてPS板へ焼くってな仕事だったので、色弱はさほど影響しなかった。が、そこはやはり印刷会社。色弱が辛い場面ってのは多々あった。この会社には4年ほど勤め、入社2年ほどで色弱をカミングアウトしたものの、前職DTPオペレータの知識と自分なりに努力した結果が実っていて、色弱だからなに?みたいな扱いをしてくれた。この会社の人たちとは今でも親交があり、中でも一人は尊敬してやまない人だ。
今は印刷とは縁のない仕事をしているが、それでも色弱としては辛い場面がある(これ赤ですか?茶ですか?緑ですか?みたいな感じ)。でも周りの人にフォローしてもらい、なんとかがんばっている今日この頃。んで結局のところ何を言いたかったのかっていうと、「色弱を理由にして逃げるな」。色弱だから…とかさ、やってみて駄目ならそれでいいじゃん。色弱を隠して入社したオレもオレだけど、入社後はそれを補おうと人一倍努力はしたつもり。ま、色弱にも重度、軽度みたいなのがあって、幸いにしてオレはかなり軽度な方らしい(詳細に検査したがない)からそんなこと言えるのかもしれないけどね。
全ての色覚異常の人へ、オレが小学生時代美術の先生(3〜4年時の担任)から言われた言葉を贈ります。

他の人から色が変だと言われても気にするな。おまえはおまえが感じたままを表現すればいい。

この言葉にはマジで救われた。